国際結婚の結婚手続き

国際結婚と苗字(姓)について

国際結婚したとき、苗字(姓)はどうなりますか?

日本人女性が、外国人男性と結婚したとき、苗字の選択肢は3つあります。
それぞれに手続きが異なりますので、書いておきます。

  1. 旧姓を名乗り、変更しない
  2. 夫の苗字(外国姓のカタカナ)に変更する。
  3. 複合姓を作り、それに変更する。

私は、結婚当初1.の旧姓を名乗っていましたが、結婚して7年後に2.の夫の苗字に変更しました。
どちらも、メリットとデメリットがありますので、参考にしていただければ幸いです。

国際結婚と戸籍、国籍について

1.旧姓を名乗り、変更しない

一番簡単な手段です。
提出書類も必要ありません。
(通常、国際結婚の婚姻手続きは、何もしなければ別姓になります)

夫婦別姓が通常の国や、あまり国際結婚をアピールしない形になるので、使いやすいと思います。
結婚した実感に、多少欠けますが・・・。

2.夫の苗字(外国姓カタカナ)に変更する

結婚時に変更する場合は、外国人との婚姻による氏の変更届(外部リンク)を、婚姻届けと同時、又は婚姻後6カ月以内に提出します。
(この方法で変更すると、離婚したとき簡単に旧姓に戻れます)
夫の苗字は、中国や韓国の場合を除き、カタカナで表記します。

婚姻後、6カ月を過ぎて、それでもなお変更したいときは、家庭裁判所に氏の変更を申し立て(外部リンク)、裁判所の許可を経て変更します。
(家庭裁判所での面接が、1回あります)

私はかつて、婚姻して3年目にこの手続きにより夫の苗字(オリ)に変更しましたが、こんな大変な手続きを経てまで、どうして苗字を変更したのか?
それには、ネパールでの事情が深くかかわります。
ネパールは、カースト制の国です。
カーストとは、端的に言えば、苗字による身分階級のことです。
カーストを見分けるのは苗字ですし、苗字により結婚も葬式も決まります。
(今は昔より緩和されていますが)

夫は、どうしても、子供に、自分の苗字「オリ」を名乗らせたいと思っていました。
自分の苗字を名乗ることで、子どもがそのカーストに所属することが許されると考えられているからです。

私は、自分の苗字にこだわりがあまりなかったため、それならばと夫の苗字に私と子供が一緒に変更することにしました。
後から生まれた、二人の兄弟も、夫の苗字を名乗ることになります。

その後、子どもが通学する小中学校で漢字表記の「織」を使うようお願いしましたが、自分が行政書士になってびっくりしました!!
行政書士って、戸籍名しか使えない・・・。

諦めて、カタカナ姓を名乗ることにしています。

 

3.その他の姓を名乗りたい

混合姓(日本人と外国人の姓を繋げたもの)や、その他の姓にしたいという要望をお聞きすることがありますが、そのような姓の変更を家庭裁判所が認めることは少ないです。
山田さんと佐藤さんが結婚したからといって、「山田佐藤」にならないのと同じで、日本人同士ではできない形を国際結婚だからいいとは認めてくれないです。

どうしてもしたい場合は、個別に家庭裁判所に申し立て、協議することになります。

 

 まとめ

先々のことまで考えて、今の段階で苗字を決めるのは、結構難しいことだと思います。
私は、子どもたちが大きくなったら、住民票で通称名登録をするかもしれませんが、それは、その時に、家族の合意で行うことと考えています。

苗字を変更したときは、カタカナ姓は目立つからどうかな?将来、子供がいじめられたりするのかな?と、危惧しましたが、実際にはそんなことは全くなく、使い慣れた今は愛着もあるのでね。さてと・・・。

 

国際結婚したとき、外国人女性の苗字はどうなりますか?

日本人の男性と、外国人女性が結婚したとき、外国人女性の苗字は変更されません。
(外国人が、日本人の戸籍に入ることがないからです)

どうしても、日本で日本人姓を名乗りたい場合、外国人登録で、通称としての日本人姓(夫の姓)を記入し、その姓を名乗っていくことになります。
こどもは、原則日本人の男性の姓になります。

 

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