ネパール人と結婚する場合、ネパールの法律も同時に守るの?
ネパール人と日本人の婚姻やビザ関係の仕事をしている行政書士として、法律的な観点から、なるべく分かりやすくネパールの結婚における法律を説明しようと思います。
ご参考になれば幸いです。
なお、市役所や法務局、出入国在留管理局等から問い合わせがあり、正式な回答をする場合は、ネパール法(ムルキアインと言います)の詳細を提出することになります。当事務所までお問い合わせください。
ネパール人との結婚を考えるとき、本国の法律に合っていますか?と問われることがあります。
日本では、民法によって結婚のルールが決まっていますが、ネパールにおける結婚の法律はどうなのだろうと、疑問に思うことはありませんか?
ネパールにおいても、結婚と離婚と相続のルールがあり、民法と国際私法と刑法に分かれて記載されています。そして、ネパール人と結婚する場合、ネパールの法律も同時に守らなければなりません。
ネパールにおける結婚は、「法律婚」と「社会婚」の2種類がある。
ネパール人同士の結婚においては、「法律婚」(きちんと届出のある結婚)と、「社会婚」(婚姻届はないが、社会や周囲に認められた結婚)の二つがあります。
つまり、日本のように「届出を出して初めて婚姻が成立する」訳ではなく、「周囲に分かるよう一定の儀式を終えていて、かつ、周囲がこの二人を夫婦として認識していれば、結婚として成立する」ことになります。
簡単にいうと、ネパールのヒンドゥー教寺院で儀式を行い、親兄弟に祝福されれば、それで結婚です。
いや、自宅で結婚式をしても、近所にお披露目すれば、それでも結婚したことになる。
現在の若者の結婚においては、「社会婚」だけではなくきちんと「法律婚」を行う夫婦が増えてきました。
特に、夫や妻が外国に行く(留学生だったり、コックさんだったり、様々ですが)場合は、婚姻を届け出ることが非常に多いです。
妻や子が家族として外国に行くためには、「社会婚」ではなく「法律婚」が必要なことが分かってきているからでしょう。
(婚姻を届出ている場合は、独身証明書は当然のこととして発行されません)
このネパール独特のかつてからある婚姻形式が、のちに重婚の問題に絡んできます。
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